庭に立水栓を設置したいけれど、工事費用を抑えたいから「自分でDIYできないか?」と考える方は少なくありません。確かに、既存の配管への接続が比較的容易な場所であれば、DIYで立水栓の設置に挑戦することは可能です。しかし、水回りの工事は専門知識が必要な部分も多く、安易に手を出すと後で大きなトラブルに繋がる可能性もあります。ここでは、立水栓のDIYを検討する際に、特に注意すべき点をいくつかご紹介します。まず、最も重要な注意点は「水の元栓を確実に閉めること」です。これを怠ると、作業中に水が噴き出してしまい、水浸しになるだけでなく、配管を破損させる恐れもあります。家全体の元栓を閉める必要があるので、事前に場所を確認し、家族にも伝えておきましょう。また、作業中に誤って元栓を開けてしまわないよう、注意喚起の表示をするなどの工夫も有効です。次に、「既存の給水管への接続作業」は特に慎重に行う必要があります。給水管は地面の下に埋まっていることが多く、掘り起こす作業自体が大変です。さらに、水道管の種類(塩ビ管、銅管、ポリエチレン管など)によって、接続に必要な工具や部品、接続方法が異なります。専門的な知識がないまま無理に接続しようとすると、水漏れの原因になったり、配管を破損させたりするリスクが非常に高いです。特に、給水管を切断して分岐させる場合は、専用の工具と確実な接続技術が求められます。わずかな隙間でも水漏れに繋がり、後から地中で水漏れが発覚すると、その修理費用は高額になることが多いです。また、「地面の掘削作業」も侮れません。どこにどのような配管が埋まっているか分からないまま掘り進めると、ガス管や電気ケーブルなどを傷つけてしまう危険性があります。掘削前に、敷地内の配管図面を確認するなど、十分な情報収集が必要です。土壌の状態によっては、深く掘り進めるのが困難な場合もあります。さらに、寒冷地にお住まいの場合は「凍結対策」が必須です。不凍水栓柱の選定や、配管の保温材による保護など、適切な凍結防止策を講じなければ、冬場に配管が凍結・破裂し、水漏れを引き起こすことになります。これらの注意点を踏まえ、少しでも不安を感じるようであれば、無理をせずにプロの専門業者に依頼することをおすすめします。